
いま、1つのSNSやブログの更新だけで精一杯。他の媒体もやった方がいいのは分かっているけれど、これ以上作業を増やすなんて絶対に無理……。
他の媒体への展開を諦めている方に、朗報があります。
SNSやブログの数を2つ、3つと増やしたからといって、労力が2倍、3倍になるわけではありません。AIをうまく使えば、今の1回分の発信を作る労力のままで、複数の媒体を同時に回せるからです。
いま1つの媒体に閉じている発信を他へ広げるだけで、どれほど優れたサービスであっても、認知は一気に、しかも自動的に拡大していきます。
なぜ「1つの媒体だけ」ではもったいないのか
そもそも、なぜ複数の媒体で発信したほうが良いのでしょうか。
理由はシンプルで、お客様によって、情報の受け取り方がまったく違うからです。
きれいな写真や図解から直感的にサービスを探す人もいれば、X(Twitter)の最新のつぶやきで親近感を持つ人もいます。また、何か具体的な課題を解決したくて、Google検索から長文のブログ記事をじっくりと読み込む人もいます。
もしあなたが今、1つの媒体でしか発信をしていなければ、「検索からじっくり読みたい派」や「Xでリアルタイムな情報を探す派」のお客様は、一生あなたのサービスに出会うことができません。逆に言えば、情報を載せる看板の場所(媒体)を増やすだけで、今まで取りこぼしていた層の目に留まり、認知は面白いくらい一気に広がっていくのです。
なぜ複数の媒体をやろうとすると自滅するのか
しかし、情報を置く場所(媒体)を増やそうとして、多くの人が大きな罠にハマります。
明日はInstagram用に写真を準備し、明後日はX用に短い言葉をひねり出して、週末にはブログに別の長文を書く。
このように媒体ごとに違うネタを考えようとして、あっという間にパンクしてしまう方は少なくありません。これは、本業の業務が終わったあとに、毎日まったくジャンルの違う料理をゼロから3品作ろうとしているのと同じ状態です。
どんなにモチベーションが高くても、人間はそんなに器用ではありません。「今日は忙しいから無理」という日がいずれやってきて、それが数日続くと、どれも中途半端になって更新が止まってしまいます。
これが、「やっぱり1つのSNSだけに絞ろう」と元の状態に戻ってしまう最大の原因です。
発信が続く人は1つのパンフレットを使い回しているだけ
では、複数のSNSやブログをきれいに更新し続けている事業者は、信じられないほどの労力を使っているのでしょうか。
実はそうではありません。発信がずっと続いている人たちは、媒体ごとにまったく違うネタを毎日考えているわけではないのです。
彼らは、自分の頭の中を出し切った大元のパンフレット(長文ブログなど)を1冊しっかり作り、それを見やすいPOP(Instagramのスライド)や目を引く看板(Xの140文字)へと形を変えて使い回しているだけです。
つまり、「今日はあっちのSNSに何を書こう?」と媒体を起点に考えるのではなく、「今週のテーマはこの1つ。これをどう切り分けて各所に置くか?」と、素材を起点に発信を組み立てています。これが、少ない労力で認知を最大化する秘訣です。
大元のパンフレットからすべてが始まる
この使い回しを効率よく行うためには、短い投稿から考えるのではなく、情報量が一番多い大元のパンフレットから作るのが鉄則です。
たとえば、「見込み客が、実は一番不安に思っている3つのこと」という長文を書いたとします。店舗ビジネスでも、B2Bのコンサルタントでも何でも構いません。発信のうまい人は、これを素材にして次のように使い倒します。
- 記事の中から一番大事な3つのポイントだけを抜き出して、Instagramの画像(スライドPOP)にする。
- 記事の結論の1文を切り取って、140文字のキャッチーな言葉にしてX(看板)で呼びかける。
- 記事のURLを添えて、「今週のブログ記事を更新しました。特に3つ目が盲点です」とLINEやメルマガで既存リストに配信する。
これで、たった1つのネタから、数日間にわたる3〜4回分の発信が手に入ります。毎回ゼロから「今日は何を投稿しよう」と悩む必要はどこにもないのです。
そして、Instagramの画像(POP)を見て興味を持った人が、ブログ(大元のパンフレット)を読みに来る。Xの短い言葉(看板)で立ち止まった人が、Instagramの画像を見る。
このように媒体をまたいで情報が回ることで、たった1つの媒体にしか頼っていなかった今までとは比べ物にならないほど、あなたのビジネスの認知は自動的に広がっていきます。
AIは文句ひとつ言わない専属の販促デザイナー
「1つから切り分けて使い回すのが良いのはわかった。でも、ブログの長文を短くまとめ直したり、SNS用にデザインし直したりする切り分け作業自体が面倒なんだよ」
そう感じた方にこそ、AIの圧倒的なパワーをお伝えしたいと思います。
前回の記事でお伝えしたように、AIは何もないところから面白い話題を生み出すのは苦手ですが、ある情報を、指定したパターン(型)に沿って整理し直すことに関しては人間よりも遥かに得意です。
人間がやるのは、大元のパンフレットを書く(テーマを決めて、自分の言葉で長く語る)ことだけです。
その長文のメモやブログの下書きをAIに渡し、こう指示を出します。
「この記事を、X(Twitter)用に140文字以内で、要点だけがつかめるように目を引く看板風に短く切って」
「この記事をインスタの画像4枚に分けたいから、見出し1つにつき3行の短い文章(POP)に整えて」
するとAIは、あなたが書いた文章のニュアンスを保ったまま、10秒足らずで各媒体向けに整形してくれます。優秀な専属の販促デザイナーが、横で「社長、この文章、POP用にまとめておきました!」と完璧な下ごしらえをしてくれる状態です。
これを使えば、媒体ごとに文章をこねくり回す時間は皆無になります。今の1回分の発信の労力のままで、気がつけば他媒体の原稿まで全て仕上がっているのです。
作業が消えたからこそ問われる、プロの中身
AIという優秀なデザイナーに切り分け作業を任せられるようになれば、発信の負担は信じられないほど軽くなります。「明日はXに何を書こう」というあの重たいプレッシャーは、もう二度と味わわなくて済むかもしれません。
しかし、その一方で誤魔化せなくなるものが一つだけあります。
それは、大元のパンフレットそのものの質です。
どれだけAIが綺麗にPOPや看板に整形してくれたとしても、元々のパンフレットがスカスカで薄っぺらければ、お客様は振り向いてくれません。とりあえずAIに書かせた、どこかで見たような一般論は、どんなに形を変えてばら撒いても、誰の心にも刺さらないのです。
切り分ける作業の手間がなくなった分、私たち人間はお客様が本当に知りたいこと(中身)は何か?という問いに、いよいよ本気で向き合わなければなりません。
では、お客様の心を動かし、実際に足を運んでもらうための質の高いパンフレットの中身は、どうやって作ればいいのでしょうか。
次の記事では、AIを使ってもなぜか集客の成果が出ない「点で終わる人」の共通点と、お客様を迷わせない道案内について解説していきます。

